ケータハム・カップ・ジャパン 西日本シリーズ開幕戦へ出場しました!

ケータハム・カップ・ジャパン・オベロンシリーズ(西日本)の開幕戦に、ティーポ編集部佐藤が参戦! 生憎の雨模様となったのが、全車リタイアすることなくフィニッシュした。

ケータハム・カップ・ジャパン 西日本シリーズ開幕戦へ出場しました!

今シーズンからスタートした「ケータハム・カップ・ジャパン」は、イギリスで長年開催されているアマチュアレースをモチーフに、日本の環境に合わせてアレンジされたワンメイクレースだ。本場イギリスでは5つのクラスが用意されており、初心者から段階的にステップアップできる仕組みが整えられている。
日本で使用されるのは、レース専用の「セブン170Rカップ」。ベースとなるのは軽自動車規格のセブン170Rだが、FIA準拠のロールケージやフルハーネス、データロガーなど、レースに必要な装備を標準装着している。さらに初年度はエントリーフィーも含まれており、通常なら総額1100万円相当となるパッケージが900万円で用意されているという。もちろん決して安価ではないが、レース参戦までを含めて考えれば魅力的なパッケージといえるだろう。ちなみにナンバー付き車両なので、一般道での走行も可能だ。

セブン170CUPは、170RをベースにFIA規定に準拠した安全装備を施した専用車両。総額1100万円程度するが、特別価格として898.7万円と200万円もお得な価格設定。ナンバー付きなので一般公道走行も可能だ。

レースは東日本シリーズと西日本シリーズの2つに分かれ、それぞれ全3戦で争われる。今回、編集部310はその西日本シリーズ開幕戦に参戦した。
これまでK4-GPなどでセブンのレースカーをドライブした経験はあるものの、タイムを競うスプリントレースで全開走行するのは今回が初めて。しかもスケジュールの都合で事前練習は一切なし。ぶっつけ本番で予選に臨むこととなった。さらに当日の岡山国際サーキットはあいにくの雨。なかなかハードなデビュー戦となった。
まずはコクピットに乗り込むところからひと苦労だ。サイドネットを外し、身体を折りたたむようにして足から潜り込む。普段使わない筋肉を総動員する必要があり、運動不足の身にはなかなか厳しい。さらにヘルメットを被ると死角も増え、定位置に収まるのが困難だ。どうやらロールケージを上から跨ぐように乗り込むのが正解らしい。

ようやくコクピットに収まると、そのタイトさに驚かされる。6点式ハーネスを締め上げ、小径ステアリングを握ると、まるでフォーミュラカーに乗り込んだかのような一体感だ。
雨のなか、幌を外した状態でコースイン。タイヤはワンメイク指定のADVAN dB V553だが、そのウェット性能は想像以上だった。もちろん170RにはABSなど装備されていないため、強くブレーキを踏めば簡単にタイヤはロックする。しかし、その挙動は非常に素直でコントロールしやすい。クルマ全体のバランスも優れており、濡れた路面でも不安を感じることなく走らせることができた。むしろ雨のなかを駆け抜ける楽しさを存分に味わえたほどだ。これはちょっとした驚きだった。

西日本シリーズ開幕戦には10台がエントリー。予選ではマイナートラブルが発生し、結果は7番手だった。決勝までにはそのトラブルも解決。しかし雨は止まず、レース前には幌の装着が認められた。当初は幌なしで走るつもりだったが、周囲を見渡せば全車が装着していたので、急遽こちらも幌を取り付けてもらうことにした。
シグナルがブラックアウトし、レーススタート。前方のマシンが巻き上げる水しぶきによって視界は極めて悪い。1コーナーを抜けた先で、前方のマシンが突然スピン。各車がそれを避けるため左右に散っていく。幸い接触はなく、自分はうまくその隙を抜けて4番手へ浮上した。さらに前車を攻略し、早々に3番手まで順位を上げることに成功。しかし、トップ2台との差はなかなか縮まらない。焦る気持ちからオーバースピードでコーナーへ飛び込んでは、クルマがズルズルと横へ流れる。それでもセブン170Rカップは懐が深い。スライドを受け止めながら姿勢を整え、何とかコースアウトすることなく周回を重ねていく。

やがてレースは落ち着き、そのまま単独3番手でチェッカー。初参戦で表彰台獲得なら上出来だろうと思っていたところ、トップチェッカーを受けたドライバーが章典外だったため、結果は2位へ繰り上がった。思いがけないデビュー戦表彰台である。
走行中はアドレナリンのおかげで気にならなかったが、チェッカー後に改めて自分の姿を見て驚いた。全身がずぶ濡れだったのだ。バケットシートの座面には水たまりができ、レーシングスーツは絞れるほど水を吸っていた。どうやら前輪が巻き上げた水しぶきが、容赦なくコクピットへ侵入していたらしい。
それでも不思議と嫌な気分にはならかった。雨のレース、予想外の表彰台、そして全身びしょ濡れのフィニッシュ。日常では決して味わえない体験が、そこにはあった。これもまた、セブンならではの醍醐味なのだろう。こんな経験、他のクルマじゃ絶対できないのもセブンの魅力!? なのかしれない。

ケータハム・カップ・ジャパンの詳細はこちらから。レースレポートもご覧ください。
https://www.caterham-cars.jp/motorsport/model.html