4月12日(日)に、第122回ワンダーランド・マーケットを見学に、横浜産貿ホールに出かけてきました。年3回、4月、7月、12月に行われるアンティークトーイ・フェアで、1981年から続く、恒例のイベントです。
ついこの間、100回記念をお祝いしにお邪魔したと思ったのですが、もうあれから8年も経過していて、ちょっと驚きました。
様々なイベントが各地で行われていた日のためか、お客さんはいつもより少なめなようでしたが、その分ゆっくり見ることができました。JMAC(ジャパンミニチュアオートモビルクラブ)さんのブースはいつもメンバーの方の貴重なコレクションが展示されていて(非売品)、つい見入ってしまいます。スロットカーは誰でも楽しめるようになっていました。今回買ってきたイギリス・ディンキーのホールデン・スペシャル・セダン。オーストラリアのホールデンが1962~63年に販売したEJ型セダンのミニカー。3000円を2000円にしてもらいました。
今回は会場でのヒストリックカーの展示などは行われていませんでしたが、やはり各ショップや個人の方が出展されているブースを眺めて回るだけで、本当にわくわくしました。ただ会場に着いたのがお昼過ぎで、良いものはかなり売れてしまっていたようで、自分はイギリス・ディンキーのホールデン・スペシャル・セダンだけ買って帰ってきました。
宇野規久男さん、1947年横浜生まれ。左の写真は2017年にナポレオン党の取材でサンセットに伺った時のもの。撮影:奥村純一。
このワンダーランド・マーケットを1981年に始められ、今も主催者として活躍されているのが、テレビ東京の「なんでも鑑定団」でミニカーの鑑定士を務める宇野規久男さんです。宇野さんは若い頃、横浜元町にあったおもちゃ屋さん「千代田ママストア」にお勤めでした。このお店、店内奥の一面全てがミニカーのケースになっており、宇野さんはそこでミニカーのスペシャリストとしてお客さんに応対されていました。
横浜元町に1970年代まで存在した玩具店「千代田ママストア」。上左の写真は宇野さんからご提供いただいたものを複写(撮影:奥村純一)したもので、おそらく1970年代後半にお店の前で撮られた若き日の宇野さん。上中は、我が家の古いアルバムの中にあった、1970年頃の千代田ママストア前の写真。ソフトクリームを持つ母と姉が写っています。上右は、我が家に残っていた千代田ママストアの包装紙。クラシックカーのイラストが超マニアック。下のソリド製プジョー104のミニカーは、10年程前に別のお店で買ったものですが、箱の蓋の裏側に千代田ママストアのステッカーが貼られていて驚きました。
私は子供の頃、お彼岸やお盆になると、父の運転するクルマで杉並の自宅から世田谷のお寺にお墓参りに行き、そのまま第三京浜で横浜に行って、この千代田ママストアでミニカーを買ってもらうのを楽しみにしていました。当時の宇野さんは細身のスーツやサーフスタイルなど、流行の洋服を着ているカッコいいお兄さんだったのですが、ミニカーに本当に詳しくて、お話するだけで楽しかったのを覚えています。
左はティーポ2007年12月(222)号でアンティークミニカーの撮影にお邪魔した時の写真。1980年代から2013年まで営業していた外人墓地の下にあったサンセットの店舗での撮影(撮影:宮越孝政)。オールディーズがかかる店内で、大量に並んだミニカー、プラモデル、カタログなどを見ることができました。中はその外人墓地下のお店の入り口。上り坂にあって、素敵な看板を見ながら階段を上って入るお店でした。右は2013年から数年間営業していた、元町の川沿いのビルにあった店舗(撮影:奥村純一)。その後中華街の近くに移転されましたが、コロナ禍以降店舗の営業はしていないそうです。
その後1977年に、千代田ママストアがなくなるのと相前後して、宇野さんはご自身のアンティークトーイ・ショップ「横浜元町サンセット」をオープンされます。お店は元町界隈で何度か移転しながら営業されていましたが、現在店舗はお休みされているそうです。ただこのサンセットというお店は本当に素敵でした。特に1980年代から2013年まで長く営業されていた、元町プラザの横を入って外人墓地に上がるY字路の角にあった、階段を上がって入る店舗は、天国のようなところでした。オールディーズが流れる中、大量に置かれた商品の中から掘り出し物を見つける至福の時間を過ごせたのですから。


ティーポ2017年7月(337)号の「クルマ伝説を追え!」特集で、宇野さんとナポレオン党について詳しくご紹介しました。1960年代後半の横浜は日本一流行に敏感な街と言われていましたが、そこで名を馳せた伝説の走り屋グループがナポレオン党でした。6ページにわたり、宇野さんからご提供いただいた貴重な写真と共にご紹介していますので、興味のある方はぜひバックナンバーを探してみてください。
ティーポでは、2006年2月(200)号と2007年12月(227)号でサンセットで扱うアンティーク・ミニカーをご紹介させていただき、さらに2017年7月(337)号の「クルマ伝説を追え!」という特集では、宇野さんご自身と伝説の走り屋グループ「ナポレオン党」について詳しくご紹介させていただきました。私がいろいろ取材させていただき、原稿を書いたのですが、1960年代当時の写真を宇野さんにご提供いただいたこともあり、手前味噌ながらすごく良い記事になりました。「ナポレオン党」について書かれた本は限られているので、貴重な資料とも言えます。興味がある方はぜひバックナンバーを探してみてください。
今回のワンダーランド・マーケットでも、宇野さんと奥様にお会いでき、大変お元気そうでよかったです。いつまでもミニカー趣味の大先輩として、ご指導をよろしくお願いします。