【モデルカーズ】これぞまさにスリーパー! 能ある鷹は爪を隠す【Porsche 911 GT3 Touring Package】

【モデルカーズ】これぞまさにスリーパー! 能ある鷹は爪を隠す【Porsche 911 GT3 Touring Package】

どんな高額なスポーツカー/スーパーカーにも当てはまることだが、そのオーナー像というのはふたつに大別されると思う。ひとつは「他人の目を意識するタイプ」で、もう一方は「他人の目を気にしない、自己完結型」だ。しかし“ロードゴーイング・レースカー”の異名を取る、ポルシェ911 GT3オーナーの中には、その中間のような存在がいる。そこに目をつけたのは他でもない、ポルシェ自身である。

Photo:Porsche AG newsroom

GT3といえば、ハイチューンの自然吸気ユニットを積み、後席を取り除くなど徹底した軽量化が追求されたピュアスポーツモデル。その真価を合法的に発揮したいのならば、サーキットに直行した方が無難とも言えるキャラクターが売りで、標準型の911とは異なる、“クルマを地面に張り付けてやろう”と言わんばかりのエアロディバイスや屹立したリアウィングなどで、溢れんばかりの“ヤル気”を周囲にまき散らしている。もちろん、それは「他人の目を意識するタイプ」のオーナーにとってはステイタスシンボルのようなもので、虚栄心も大いに満たしてくれることだろう。

Photo:Porsche AG newsroom

しかし、GT3には乗りたいけど、あの“これ見よがし感”がちょっと気恥ずかしいという、奥ゆかしいオーナー群も少なからず居るようで、それにポルシェが答えたのが“ツーリングパッケージ”である。初設定は991.2型のGT3からで、GT3の象徴でもあったリアウィングを切り飛ばした他、精悍にブラックアウトされた窓枠やマフラーエンドがそれぞれ光輝シルバーとなり、フロントバンパーのインテーク部分がボディ同色仕上げとなるなど、“普通の911を装う”仕様、ジェントルマンズGT3風に変更されているのだ。

MAKE UP co.,LTD.

GT3の高性能ぶりは楽しみたいが、目立ちたくもない。まさに自己完結の極みとも言えるGT3ツーリングパッケージだが、そう言いつつも、やはり911オーナーとしては「分かる人には分かってもらいたい」という、微妙な心理もしっかりフォローしているのがさすがはポルシェといったところか。

MAKE UP co.,LTD.

そんなGT3ツーリングパッケージという、玄人好みなグレードを敢えて題材に選ぶのがメイクアップの面白いところだ。もちろん、先に“モデルカー映え”する、ヤル気満々のグースネックウィング付きの標準型GT3も製品化しての上だが、単にウィングを取り除くだけでは済まない、ツーリングパッケージ化を、ボディの原型データのリアセクションを新設計するなど、パーフェクトにトレースしている。

1/43 Porsche 911(992) GT3 Touring Package 通常価格:37,950円 MAKE UP co.,LTD.

世の中に星の数ほどある911 GT3のモデルカーだが、わざわざツーリングパッケージを題材選んだものはほんのひと握り。しかし、意外や評判は上々ですでに多数のオーダーを受けているそうだ。ボディの形状などは、実車の3Dスキャンデータを元に、実車取材を行ったエンジニア自らが設計しているので、1/43スケールといえど、実車の世界観は十分に再現されている。製品の発売は2026年9月を予定している。ボディカラーも各色、実車に設定のあるものが用意されているので、気になる方は是非下記より商品ページをチェックしていただきたい。

■メイクアップ Porsche 911(992) GT3 Touring Package 商品ページ

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定価:1,599円(本体1,454円)
国内で唯一の自動車模型の総合月刊誌(毎月26日発売)
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【モデルカーズ】役付き911は“高嶺の花”というより“高値の花”【Porsche 911 GT3 RS4.0】
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【モデルカーズ】役付き911は“高嶺の花”というより“高値の花”【Porsche 911 GT3 RS4.0】

ポルシェ911が高くなった。もちろん、元々中古車市場でも高値安定だったが、我々クルマ好きが算定する、乗った時の喜び、保有した時の満足感の対価としての価値を遥かに超える、恐ろしい値段になっている。 円が弱くなって久しい昨今では、海外のインフルエンサーの動画や実車オークションの模様などをSNS経由で眺めているとポルシェを問わず、「あ!これ日本にあったやつじゃない?」的な個体に出くわすことも珍しくない。そして皮肉なことに、走ってこそ真価がわかる、走ってなんぼのハイパフォーマンスモデルに限って、資産価値的な面に重きが置かれ、走行距離が何百キロみたいな、新古車が出てくるわ出てくるわ。乗らずに寝かせて価値が上がるのを待つのが鉄則的な。昨今巷を賑わす「転売ヤー」の、桁が異次元に違うことが実車の業界でも起きている。 そんなこともあって、庶民にとっては無縁ないわゆるスーパーカー/ハイパーカーを普通に思う存分乗って楽しんでいるオーナーを見ると、妬みとよりも先に、何だか嬉しくなったりもする。クルマも嬉しそうに見えるのはたぶん気のせいだと思うが。 ほんの10数年前までは、911で高いのは空冷期のモデ