[ナカジ~のティーポ的コラム17]夢のように過ぎたグッドウッドの3日間 Part1 凄いの一言の参加車輛編

イギリス・グッドウッド・モーターサーキットで行われるグッドウッド・リバイバルは、参加者までクラシックな服装を求められるヒストリックカーレースのイベント。9月の3日間、僕ナカジ~が初めて訪れたこのイベントをレポート!

[ナカジ~のティーポ的コラム17]夢のように過ぎたグッドウッドの3日間  Part1 凄いの一言の参加車輛編
最終日最後の注目のレース、「RAC TT CELEBRATION」のスターティンググリッド。
ツーリングカーによるST MARY'S TROPHYに出場した、あのジェンソン・バトンが自分でエントリーしてドライブした1964年式Ford-Lotus Cortina Mk1。

 グッドウッド・リバイバルについては、ティーポ読者の皆さんなら先刻ご承知のことでしょう。これまで何度も、CAR MAGAZINE OBの藤原よしお氏のレポートをティーポ本誌でご紹介してきましたから、「あぁ、あの全員コスプレの凄いイベントね」と思い出していただけるのではないでしょうか。

 私ナカジ~は、以前グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに行ったことはあるものの、リバイバルは未経験で、「いつか見てみたい」と長年思っていました。今回現地に取材を兼ねて行けることになりまして、9月18~20日の3日間、この壮大なイベントをじっくり見ることができました。

 初めて体験したこのイベントの印象は、「とにかく徹底していて、スケールが大きい!」ということ。出場するマシンは超貴重なものばかりだし、サーキットとその周辺、関係者や観客の全てがクラシックな姿に徹底されているのです。世界中に数多くのクラシックカー・レースがあると思いますが、ここまで徹底してクラシックというかヘリテイジに拘っているイベントは他にないと思います。

 そんな凄いイベントの夢のような3日間(めずらしく3日ともお天気でした)から、まずは出場していたクルマたちをご覧いただきましょう。このイベントでは3日間で16のレースが行われました。細かくクラス分けされていて、それぞれに30台前後のエントリーがあり、台数も凄いのですが、その1台1台が超貴重なマシンばかりで驚かされます。マシンはコース内側のパドック部分にある、木枠の屋根かテントの下に並んでいて、中に入れるパスがあれば、間近に見ることができます。これを見て回るだけでも、ここに来た甲斐があると思ってしまいました。

 このイベントに日本人の方がお二人出場していらっしゃいました。一人は鈴木幸典さんで、ジャガーDタイプ・ロングノーズのセカンドドライバーとして、SUSSEX TROPHY(1955-60年のスポーツレーシングカーによる45分耐久レース)に出場されました。もう一人はヒストリック・モナコGPを制したことで知られる久保田克昭さんで、ロータス・フォード30に乗り、WHITSUN TROPHY(1960-66年のスポーツレーシングカーによる25分レース)に出場。ローラT70やフォードGT40とバトルを繰り広げました。

 毎年いくつかテーマがあり、今年は「La Dolce Vita」がそのひとつで、イタリア車やイタリア文化に関したものがたくさんありました。簡易ピットはタルガ・フローリオ風になっており、そこにLAVAN CUPに参加する1950年代のフェラーリとマセラティのレーシングスポーツが並んでいました。また大量のヴェスパがコースを埋め尽くすパレードや、イタリア風コスチュームの人たちが踊ったりといった演出もありました。

ピットで作業している風に並べられた、ジャック・ブラバムゆかりのマシン。1959年のCooper-Climax151(左)と1960年のCooper-Climax T53 Lowline。奥にカバーがかかった1966年 Brabham-Repco BT20がある。

 今年のもうひとつのテーマはジャック・ブラバム。オーストラリア出身の3度のF1世界タイトル保持者は今年生誕100周年。特設ピットには本人がドライブしたフォーミュラカーが並び、コースではフォーミュラカーにローラT70などを加えたゆかりのマシンがデモ走行も行いました。

 3日間のイベントを締め括る最後のレースは、注目のRAC TT CELEBRATION。1963-64年に開催されたRAC Tourist Trophy raceをオマージュする、1時間のドライバー交代制耐久レースで、1960年代の魅力的な市販改造スポーツカーが本気のバトルを展開します。助っ人ドライバーにプロを起用するチームが多く、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエ、アレックス・ブランドル、エリオ・カストロネベス、ジミー・ジョンソン、ロブ・ハフ、クリス・バンコム、フランク・スティプラー、ダレン・ターナー、エリック・コマス、アンディ・プリオール、エマヌエル・ピッロ、ニコラ・ミナシアン、ダリオ・フランキッティ、ジャック・ヴィルヌーヴなどなど、錚々たる顔ぶれがドライブ。レースは後半にロッテラーがドライブしたJaguar E-type Lightweight low-drag coupeが大逆転優勝を飾りました。

土曜日のSETTRINGTON CUPは34号車のアーサー君がぶっちぎりの優勝。

 どうしても見たかったのが、1949~66年にオースチンが作っていたJ40というペダルカーのレース。子供たちが本気のレースに挑み、中には悔しくて泣きだす子も。かわいくておしゃれ(RALPH LAURENがスポンサー)な雰囲気が最高でした。

 今回のグッドウッド・リバイバルは、DUNLOP(住友ゴム工業)がプレゼンティング・パートナー(冠スポンサー)となり、会場内のホールにはブースが設けられていました。住友ゴム工業は1983年からDUNLOPブランドを統括していますが、昨年アライアンス関係にあったグッドイヤー(2015年に解消)から欧米での商標権を買い取り、ほぼ全世界でDUNLOPブランドを使用できるようになりました。また今年グローバルブランド戦略を推進するための新会社「DUNLOP Branding Works Limited」を英国ロンドン郊外に設立しています。

 もともとグッドウッド・リバイバルでは、DUNLOPのバイアスレーシングタイヤが指定タイヤであったことに加え、1948年にサーキットが開設された時からスポンサーとして関わっていたこともあり、今回両者のパートナーシップが「復活」したわけです。

 ブースではこのイベントの主宰である第11代リッチモンド公爵と、住友ゴム工業の山本悟会長があいさつされました。また1966年にル・マンで1~3位を独占したフォードGT MkⅡが展示され、3台はコースで3日ともデモ走行を行いました。ドライバーは、アウディで3回ル・マンを制したロッテラー/トレルイエ/ファスラーのトリオや、ル・マン9回制覇のクリステンセンらが務めました。(https://www.srigroup.co.jp/topics/detail/?topicsno=8163)

 というわけで、驚くべき内容の濃さのグッドウッド・リバイバル。次回はマシン以外の部分に目を向けてみましょう。

グッドウッド・リバイバル公式サイト https://www.goodwood.com/motorsport/goodwood-revival/
Text & Photo:中島秀之 

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