【趣味の中古車ガイド】マツダ・ロードスター(3代目/NC)が欲しい!!【Purchase Project 15】
中古車として人気の高いモデルの概要、ヒストリー、バリエーション、トラブルシューティング、インプレッションなどを紹介するティーポの人気連載【Purchase Project】から、歴代で最も落ち着いた雰囲気とGT的な要素も持った、3代目マツダ・ロードスター(NC型)の詳細に迫ります。

【SUMMARY】
1989年に初代が誕生したマツダ・ロードスター。ここでは2005年3月のジュネーブ・ショーで発表された、3代目NC型について解説していこう。
3代目ロードスターは従来型に比べ、衝突安全性や剛性を高めながら軽量ボディを達成したこと、エンジンをMZR型 2リッター直4DOHC(MT 170ps、AT 166ps)に変更し動力性能を向上させたこと、ハンドリング性能を向上させ更に気持ち良い走りを実現したこと、車両全体の製品クオリティを向上させたことなどが、大きな特徴とされていた。
日本では8月に発売され、ベースモデルの「ロードスター(5速MT & 6速AT)」、17インチタイヤ、ビルシュタイン製ダンパー、LSD、フロントタワーバーなどを備える「RS(6速MT)」、レザーシート、パドルシフト(AT)、クロス地の幌などを備える「VS(6速MT & 6速AT)」が用意された。また「RS」をベースとした特別仕様車「3rdジェネレーション・リミテッド」も同時に登場した。
2006年1月には「RS」と「VS(6速AT)」をベースにした「日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念車」を発売。3月にはレース用ベース車の「NR-A」を追加。更に8月には、シリーズ初のパワーリトラクタブルハードトップを装備したRHT(NR-Aを除く全グレードに用意)も登場した。
同年12月には「RS」と「VS(6速AT)」をベースにした特別仕様車「ブレイズエディション(翌年4月にRHT追加)」、2007年10月には「RS RHT」と「VS RHT(6速AT)」をベースとした特別仕様車「プレステージ・エディション」を発売。
2008年12月に五角形グリルと幅のあるサイドシルを持つ中期型(NC-Ⅱ)へマイナーチェンジ。メーターやシートのデザインも変更され、各部がアップデートされた。車種は整理され、ソフトトップは「S(5速MT)」、「NR-A(5速MT)」、「RS(6速MT)」の3種で、RHTは「S RHT(6速AT)」、「RS RHT(6速MT)」、「VS RHT(6速AT)」の3種となった。
2009年7月に、RSとVS RHTをベースにした特別仕様者「20周年記念車」を発売。2011年10月には、RS RHTとVS RHTをベースディテールをブラック系で統一した特別仕様車「BLACK TUNED」を発売した。
2012年7月に再度マイナーチェンジされ後期型(NC-Ⅲ)へ進化。グリルやバンパー周辺が変更され、ソフトトップ車とRHT車でディテールを差別化した。グレード体系に変更はない。更に2013年12月には、Sを除き全車にフォグランプが採用されるなどの小変更を受けている。
2014年5月に、RS RHTベースの「25周年記念車」を25台限定で発売。
2015年5月に4代目ロードスター(ND型)が国内導入された。
【EXTERIOR & ENGINE】大人が楽しめるオープン2シーターに成熟

上左_ブレイズエディションのソフトトップはRHT用のメッキライトベゼルを装着。上右_エキゾーストは左右2本出しで、エンド部にはメッキのカバーが装着されている。下左_これも特別装備で、ホワイトレンズとメッキリングをサイドマーカーに採用。下右_ドアノブもRHTと同様のレバー部がメッキとなったタイプを特別に装着する。


NC前期型の透視図。サスペンション形状がよくわかる。ミッションとデフハウジングを結ぶパワープラントフレームは初代から継承されている。重量配分の最適化のため、エンジンは前車軸から後方、また燃料タンクは後車軸から前方に搭載されているのがわかる。
【INTERIOR & LUGGAGE】機能的でわかりやすいインテリア

スペアタイヤを廃し(修理剤搭載)、バッテリーを前に移動したお陰で150リッターの容量を確保したトランクルーム。工具類の入ったバッグがバルクヘッド部に備わる。
ソフトトップは手動式だが、ウインドーフレームにあるロックを外すだけでワンタッチで開閉可能。ただしシート後方の荷物スペースはなくなった。
【IMPRESSION】初代の軽快さとは少々異なるが運転する楽しさに満ちている

今回お借りしたのは、2006 年12 月に発売された特別仕様車「ブレイズエディション」のソフトトップ VS 6速AT 仕様。VS をベースに、17 インチBBS ホイール、フロントサスタワーバー、RHT と同じ各部クロームパーツ&クリアレンズ、フォグランプ、黒クロスソフトトップ、サンドベージュ本革内装、専用ステアリングなどを装着したモデルだ。
まず見た目に関しては、なかなかシックで大人っぽい雰囲気が好印象。着座位置が低いドライバーズシートに座り、クルマをスタートさせる。2リッターエンジンは軽快に吹け上がる感じはやや薄いものの、低速から十分なトルクを発揮するため、Dレンジのまま普通に加速すると、ポンポンと上のギアに変速していき、スムーズで快適だ。もちろんパドルシフトを使えばマニュアルシフト的な操作も可能なので、普段から足として使うのであれば、AT 仕様を選ぶというのもアリだろう。
ステアリングは油圧パワーアシスト付だが比較的重めの設定。コーナーではノーズがクイックに動き、スポーツカーらしさを堪能できる。ただし初代(NA型)のようなヒラリヒラリとした感覚はやや薄まっており、剛性の高いシャシーと相まって、若者向けの軽量スポーツから大人向けのGT になった印象だ。
とはいえ、季節の良い時のオープン走行は最高に気持ち良いし、ワインディングでは運転する楽しさが十分に味わえるロードスターは、今さらながら実に魅力的なクルマに思えた。
【TROUBLE SHOOTING】
#01 トラブルとは基本的に無縁だが、ブッシュ類は早めに交換したい。
NC型ロードスターは21世紀生まれの国産車のため、トラブルとは基本的に無縁のクルマと言える。とはいえクルマの性格上、特にマニュアル・ミッション車の中には、ハードなサーキット走行などにより各部の劣化が目立つものもあるそうなので、注意が必要だ。AT車の場合はそうした個体は極端に少ないという。また走行距離が少ない個体でも、年式が古い場合はラバー製のブッシュ類が硬化していることが多いので、新車から交換されていない場合は必ず交換したい。
#02 幌の耐久性は上がっているが、消耗品の交換などは必要。
ソフトトップ車の場合、幌が折り畳まれる位置のゴム製ウェザーストリップが切れやすい。交換はウェザーストリップのみで可能のため、左右で数万円とのこと。またソフトトップそのものは、NA やNB の時代に比べて格段に耐久性が上がっているという。特にキャンバス製のものは丈夫とのこと。ビニール製は不注意から破れることもあると思うが、ある程度は補修可能だ。なお幌の傷みが進んだ場合は全体を交換する必要があるが、NC用は純正部品しかないとのこと。
この他ソフトトップ車の場合、車体側のドレン(水の通り道)がゴミなどで詰まると、室内に雨水が流れ込む可能性が高まるとのことなので、木の下などに駐車するのはなるべく避けたい。一方パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)に関しては、これまで大きなトラブルの報告はほとんどないそうだ。
#03 本革シートは傷みやすいが、補修や再生は可能とのこと。
本革シートを装着した個体の場合、革の劣化はある程度覚悟しておく必要がある。特に使用頻度の高い運転席は、擦れやヘタリがどうしても生じやすい。またベージュなど薄い色の革の場合は、汚れもつきやすい。こうした革シートの補修や再生は、専門の業者に依頼すれば可能とのこと。またヘッドライトのレンズが曇りやすいが、ディーラーでは専用のクリーナーで磨いて落としているそうだ。ただ完全に落ちないものもあるので、その場合は専門業者に依頼するのが得策。
【CAR'S DATA:取材車両詳細】

2007年式 MAZDA ROADSTER(NC)BLAZE EDITION VS 6AT
全長×全幅×全高:3995×1720×1245mm/ホイールベース:2330mm/車両重量:1100kg/エンジン:直列4気筒DOHC16バルブ/総排気量:1998cc/最高出力:166ps/6700rpm/最大トルク:19.3kg-m/5000rpm/トランスミッション:6速A/T/サスペンション(F/R):ダブルウイッシュボーン/マルチリンク/ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク/タイヤ(F&R):205/45R17、取材協力:北関東マツダつくば店 http://www.kitakanto-mazda.co.jp/store/tsukuba.html
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