速いだけでは勝てない! 軽自動車で挑む富士10時間耐久「K4GP」 (後編)

速いだけでは勝てない! 軽自動車で挑む富士10時間耐久「K4GP」 (後編)

朝9時に旧ル・マン式のスタートによって火蓋は切られた。今回の参加台数は130台もあって、どこまでも車列が続いている印象だ。比較的前方からスタート出来たものの、それでも当初は20位くらいのポジションを走行。燃料給油は5回のピット義務があり、50リッターの燃料を自由に配分して給油することが可能だ。いつ何リッターを給油するか、そうした配分も重要だったりする。
毎回スタートドライバーを担当するのは木村選手。スタートしてすぐにコース内で横転事故が発生。幸いにもドライバーは無事なものの、コース上にクルマが停まっていることもあり、セーフティカーが早々に導入されることとなった。レース再開後はペースを上げて、周を重ねるごとに順位を上げていく。そこから再びクラッシュなども発生したり、レースは荒れ模様の展開となった。木村選手はおおよそ2時間半のドライブを終え、第2ドライバーの廣江選手へバトンタッチ。廣江選手は5時間耐久レースでも優勝している巧者なので、ピットインで落とした順位もすぐに挽回しトップへ躍り出る。途中給油ピットをしつつ、前日に続いて2時間半をドライブ。ここまでセーフティカーが幾度か出動し、さらに赤旗もあったりして、依然としてレース展開が読めない感じに。第3ドライバーは私が担当。雨予報があったものの、天気はどうにか曇り空で持ちこたえる。

セーフティカーと赤旗中断もあって、燃料に余裕が出来たため、ハイペースでの指示がピットから入る。エンジンの回転数を上げてプッシュする。といっても、コース上には130台が走っているので、クリアラップなど取れる状況にはない。幸いマシンは速いので、前を走るクルマをどんどん抜いていく感じだ。バックマーカーに引っかかると、途端にタイムが落ちてしまうので、その抜きどころも重要となる。接触などして無駄なロスタイムをしては意味がないため、常に周りとの距離感を意識しながら走らないとならない。途中何度かのセーフティカーと赤旗に見舞われながらも、プッシュできたお陰で2位との差を広げることに成功。何度か危うい場面があったものの、他車との接触もコースアウトすることもなく、アンカーの中村選手にバトンを託すことができた。あとはレースの成り行きを見守るのみ。コース上ではいつにも増して、いろいろなアクシデントが発生していて、残り1時間を切ったところでまたしても赤旗中断。最後はセーフティカーに連なったままチェッカーとなった。我々はトップだったので安心して走れたものの、トップを狙うチームにとってはややモヤモヤしたレースになったかもしれない。

セーフティカーや赤旗などもあった影響で、燃料に余裕が出来たお陰で気持ち良く走ることができた。

ということで、昨年の夏に続いて2連覇を達成! 壊れずに速いクルマを用意してくれたチーム、そしてトラブルもペナルティも受けることなく、淡々と各ドライバーが走れたことが勝因へと繋がった。さらに、燃費や使用燃料の流量など、正確なデータが取れるようになっていることも大きく寄与している。
耐久レースはクルマやドライバーが速ければ勝てるのではなく、チームクルーの協力や作戦のたてかたなど、いろいろな要素が上手く機能しなければならない。レースなので優勝を目指すことが重要だけれど、ゴールした時の達成感は携わらないと味わえない。K4GPは数ある耐久レースの中でも、最も参加しやすいカテゴリーだと思う。まずは参加してみて、その楽しさを感じとって欲しい。

参戦に関しての詳細はK4GPのホームページをご覧ください。
https://k4-gp.com

Photo:佐藤亮太

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速いだけでは勝てない! 軽自動車で挑む富士10時間耐久「K4GP」 (前編)
Motorsport

速いだけでは勝てない! 軽自動車で挑む富士10時間耐久「K4GP」 (前編)

軽自動車で富士スピードウェイを走る。そんなシンプルで痛快な楽しさを味わえるのが、毎年2月と8月に開催される耐久レース「K4GP」だ。 その魅力は、何といっても間口の広さにある。身近な軽自動車で参加でき、耐久レースゆえにドライバーだけでなく、メカニックやスタッフなど仲間と一緒に楽しめる。だからこそ毎回多くのエントリーを集め、パドックには独特の賑わいが生まれる。 もちろん、ただ速く走ればいいわけではない。クラスごとに使用できる燃料量が定められているため、速さと燃費を両立させる戦略が勝敗を左右する。そしてもうひとつ面白いのが、参戦車両の自由さだ。市販の軽自動車をベースとしたマシンが多くを占める一方で、中にはプロトタイプカーを思わせる個性的なマシンも存在する。 速さだけでは勝てない。仲間と知恵を絞り、限られた燃料を使って富士を走り切る。そんな奥深さもまた、K4GPが多くの参加者を惹きつける理由なのだ。 ありがたいことに、私はこれまでいろいろなチームと縁があり、長年に渡ってこのレースに参加させてもらっている。昨年から「IMAGE R50 TIPO」チームから参戦し、初めて総合優勝をする

あなたも参加できる! マクラーレンのワンメイクシリーズが2027年からスタートする
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あなたも参加できる! マクラーレンのワンメイクシリーズが2027年からスタートする

マクラーレンは現在、F1やインディカーシリーズを運営する「マクラーレン・レーシング」と、ロードカーの開発・生産を担う「マクラーレン・オートモーティブ」の2部門で構成されている。 フェラーリやロータスと同様、モータースポーツを礎にロードカーを生み出してきた、数少ないメーカーのひとつだ。かつては「マクラーレン・カーズ」の名のもと、1992年に初のロードカー「F1」を世に送り出した。ゴードン・マーレーが手掛けたそのマシンは、並列3人乗りという独創的なレイアウトと、圧倒的なパフォーマンスで世界を驚かせた。 さらに、そのF1をベースとしたレーシングマシン「F1 GTR」は、ル・マン24時間レースをはじめとする世界の舞台で輝かしい戦績を残し、マクラーレンの名を不動のものとした。 その後しばらくロードカーの展開は途絶えるが、2011年、「マクラーレン・オートモーティブ」として再始動。自社開発のシャシーとエンジンを備えた「MP4-12C」を皮切りに、再びロードカー市場へと本格参入を果たす。以降、送り出されるモデルはすべてスポーツカーであるという点にも、このブランドの哲学が色濃く表れている。